ダイエット器具の落とし穴! 器具を使えば本当に下半身は細くなる?
「はいただけで脚が細くなる!」「この器具で下半身が細くなった!」など、夢のようなキャッチコピーや口コミに、バラ色の未来を想い描く女性は多いと思います。現在、エステに通われているお客様の中にも「痩せたくてダイエット器具を購入したことがある」という方は大勢いらっしゃいます。しかし、残念ながら「使い続けられなかった」「思うように痩せられなかった」という方がほとんどです。
そこで今回は、これまでの経験や知識をもとに、ダイエット器具でやせられる人、やせられない人の見分け方から、やせるためのポイント、失敗しない器具の選び方、効果的な使用方法など、ダイエット器具について徹底解説! 自分に合うやり方や器具で、下半身太りを解消しましょう。
【目次】
2.ダイエット器具を使えば下半身は細くなる? 買って良いもの、ダメなもの
2-1.◯◯するだけの器具は要注意! 根本的な解決にはなりません。
3.脂肪を落とせるダイエット器具はどれ? どれくらいやれば効果が出るの?
4.どんなダイエット器具でも、やせるためには継続と習慣化が必要です!
1.ダイエット器具を買って良い人、ダメな人!
器具を使う最大のメリットは、いつでも自宅でできるというところ。天候などに左右されず、いつでも気軽にトレーニングやケアができるので、長く続ければ続けるだけ効果は出ると思います。その反面、すぐには結果が出ないため「続かなかった」という女性がたくさんいます。
そんな失敗をしないためにも、あなたが器具を使って「やせやすいタイプ」なのか「やせにくいタイプ」なのか、次の項目でチェックしてみましょう!
チェックリスト1(食生活)
■どちらかというと早食いの方だ
■食事の時間が不規則
■甘いものが好き
■味はこってり系や濃いめが好き
■ついつい間食してしまう
■甘い清涼飲料水を良く飲む
■ほぼ毎日お酒を飲む
■単品ダイエットや置き換えダイエットをしたことがある
■果物や野菜はあまり食べない方だ
■コンビニ弁当やインスタントのものを食べることが多く、ほとんど料理をしない。
チェックリスト2(生活習慣)
■短期間でやせたいと思っている
■階段で3階まで上がるとキツい
■電車で立っているのがツライ
■歩くのが面倒だと思う
■運動をする習慣がない
■ダイエットしても長続きしない
■姿勢が悪いと言われたことがある
■肩凝りもしくは腰痛がある
■前屈すると床に手がつかない
■入浴はシャワーだけの事が多い
当てはまるものが多ければ多いほど『やせにくいタイプ』です。器具を使っても結果が出にくいため、途中で挫折してしまう可能性大! まずはあなたの問題点を知り、改善していくことでやせやすい身体を手に入れましょう。
【リスト1に当てはまるものがあった人】
食生活に問題が! 食事に気をつけなければ効果は出ません!
食べ過ぎや好みの偏りからくる摂取カロリーの高さ、食事バランスの悪さなど、食事面を改善しなければ、たとえ一時的にやせられたとしてもかなりの確率でリバウンドしてしまいます。また、早く結果を出そうと“単品ダイエット”や“置換えダイエット”などで急激に摂取カロリーを減らすと、脂肪ではなく筋肉が減ってしまい、代謝低下を招いてやせにくい身体に! リバウンドしないためには1日の摂取カロリーを※1500〜1750kcalくらいを目安に、理想としては朝5:昼3:夜2の割合で、タンパク質、ビタミン、ミネラルをバランス良く摂取するように気をつけましましょう。 ※特に運動をしていない女性(事務職等)の場合
【リスト2に当てはまるものがあった人】
生活習慣に問題が! 日常生活の中での活動量を増やしましょう!
日常生活で体を動かす機会が少なく、余ったエネルギーを脂肪として着実に溜めこんでいる可能性が。とはいえ、ふだん何もしていない人がいきなり運動を始めてもケガの原因にもなりかねませんし、続かない事も多いもの。週1回スポーツをするより 「立つ」「歩く」「階段を使う」など、運動と意識していない日常的な身体活動を増やした方が、無理が少なく、トータルでの運動量は多くなります。できるだけ階段を使う、通勤のついでに一駅歩くなど、マメに身体を動かす努力を! 1日の活動量を上げれば代謝が良くなり、消費エネルギーもおのずとアップしますよ。
【両方に当てはまるものがあった人】
食生活&生活習慣、両面から改善を!
やせるためには食生活と生活習慣、両面から改善しましょう。これらを改善できないと、いくら高価なダイエット器具を使っても思うような結果は望めませんし、仮に結果が出せたとしても、やらなくなった途端にリバウンド…ということにもなりかねません。本当に下半身太りを解消したければ、まずは食事や生活習慣を見直したうえで運動することが必要です。
【両方に当てはまるものがなかった人】
継続してやり続ければ効果大! 生活の一部に取り入れましょう。
食生活、生活習慣ともにやせやすい状態ですから、続ければ続けるだけ器具を使ったトレーニングの効果が出やすいと思います。ただし、すぐに結果を求めるのは危険! かなり頑張り続けなければならないため、挫折しやすくなってしまいます。大切なのはいかに生活の一部として習慣化できるか、ということ。今、身に付いている習慣に組み込んで、継続できる環境を整えましょう。
2.ダイエット器具を使えば下半身は細くなる? 買って良いもの、ダメなもの
着圧式フットケア衣料品やインソールなど身につけるだけのものから、フットマッサージャー、レッグスライダーやEMSなど、様々なダイエット器具が販売されています。やせるためには適度な運動は必要不可欠ですが、下半身太りを解決してくれる器具はどれなのでしょうか?
2-1.◯◯するだけの器具は要注意! 根本的な解決にはなりません。
◉着圧式フットケア衣料品
むくみ予防には効果的だと思いますが、はいただけで脂肪が減ったり、筋肉がついてむくみにくくなるわけではありませんから、根本的な下半身太り解消にはなりません。また加圧を利用したスパッツなどは、商品によって同じ姿勢を続けないなど、使用方法に注意が必要なものも。
◉フットマッサージャー、エアーマッサージ器
着圧式フットケア衣料品と同じように、使えばむくみが解消できて細くなった気になりますが、脂肪が減るわけではありません。むくみは運動不足や水分の摂り過ぎが原因と言われているので、まずは身体を動かす習慣をつけ、塩分や水分の摂り過ぎにも注意しましょう。
◉インソール
こちらも着圧式フットケア衣料品と同じように、インソールを入れただけでダイエット効果があるとは思えません。入れた状態でウォーキングをしたり、運動をすれば効果はあると思いますが、その場合でも、入れた場合と入れなかった場合でどれくらい効果に違いがあるのかは疑問です。商品によっては腰や膝に負担がかかることもあるようなので、こちらも使用方法に注意しましょう。
2-2.部分的な筋肉運動では脂肪はなかなか落ちません!
脂肪が減少する時は全身からまんべんなく落ちるので、おなか周りだけ、下半身だけなど、特定の部位の脂肪を落とすことは難しいと言われています。運動でも同じです。筋肉を動かすことで身体全体のエネルギー消費量を上げることはできますが、特定の部分だけの脂肪を減らせるわけではありません。特にセルライトがある部分は脂肪が落ちにくいため、下半身の部分やせは特に難しいと言えます。
◉EMS
電気刺激を筋肉に与えて強制的に動かし、トレーニング効果を得るというものですが、そもそも女性は生理の関係で1ヵ月の半分は脂肪を蓄積しようとする女性ホルモンが出ているため、男性と比べると筋肉がつきにくくなっています。しかも家庭用のEMSは部分的(狭範囲)にしか効果を得られないため、目に見えて結果を出すためには、かなり時間がかかりそうです。
◉下半身系ダイエットマシン(マシンに乗り足を開脚する器具)
両脚を左右に動かすだけで下半身がトレーニングできるというものですが、こちらも基本的には内転筋を中心とした部分的な筋肉しか使われないため、脂肪燃焼には時間がかかりそうです。
3.脂肪を落とせるダイエット器具はどれ? どれくらいやれば効果が出るの?
有酸素運動できる器具も数多くあります。今回は家電量販店やホームセンター、ショッピングサイトなどでもよく見かける器具のメリットやデメリットを紹介しますので、参考にしてみてください。
また、有酸素運動はできれば毎日続けるのが理想ですが、毎日が無理なら週に3~4回を目標に始めましょう。続ければ続けるだけ、高い効果を実感できると思います。慣れるまではゆっくりのペースで無理のないところから始め、慣れてきたら少しずつペースを上げていきましょう。
◉ランニングマシーン
【メリット】
■天候を気にせず、好きな時間にできる
■体力のない人でもOK(自分の体力に合わせてできる)
■テレビを見ながらなど、他のことをしながらできる
【デメリット】
■設置スペースが必要
■防音マットが必要
■電気代がかかる
■搬入や組立てが大変なものも
【効果的な使用方法】
軽く汗ばむ程度のトレーニング(運動時の心拍数が1分間に120~130回くらい)を、20分以上やるようにしましょう。
【選ぶポイント】
安価なものは壊れやすい、音がうるさい、走行面が狭い、膝などに負担がかかるなど、デメリットが多いので、安すぎるランニングマシーン(3万円以下のもの)は避けた方が無難です。毎日、長期間使い続けることを考えると、連続使用時間が最低でも30分以上あるもので、耐荷重100kg以上のものを選ぶようにしましょう。
◉エアロバイク
【メリット】
■天候を気にせず、好きな時間にできる
■体力のない人でもOK(自分の体力に合わせてできる)
■テレビを見ながらなど、他のことをしながらできる
【デメリット】
■設置スペースが必要 防音マットが必要
■ベルト式のものは長く使うほどベルトが消耗するので買い替える必要が
■搬入や組立てが大変なものも
【効果的な使用方法】
軽く汗ばむ程度のトレーニング(運動時の心拍数が1分間に120~130回くらい)を、20分以上やるようにしましょう。
【選ぶポイント】
一般的なエアロバイクは最初から全身運動ができる設計になっているものが少ないため、全身運動ができるものがベスト。またサドルの高さが合っていないと乗りにくいだけでなく、メインに使う下半身の運動効果も下がってしまうので、サドルの高さが調整できるものを選びましょう。
◉ステッパー
【メリット】
■時間や天候を気にせずできる
■テレビを見ながらなど、他の事をしながらできる
■体力のない人でもOK(自分の体力に合わせてできる)
【デメリット】
■安価なものは壊れやすい
■防音マットが必要
■膝に負担がかかる場合も
■全身運動するための工夫が必要
【効果的な使用方法】
軽く息が上がる程度(運動しながら会話できるくらい)のスピードで、20分以上やるようにしましょう。
【選ぶポイント】
ステッパーは機能上、脚を引き上げたり、蹴ったりする必要がありません。踏み込むときに使われる筋肉「大腿四頭筋」「ヒラメ筋」「大殿筋」などの筋肉が鍛えられる器具なので、踏み込んだ足の反対側に上半身を倒す(右足を踏み込んだ場合、上半身を左に倒す)、踏み込んだ足とは逆に上半身をひねる(右足を踏み込んだ場合、上半身を左にひねる)など、エアロビ感覚で全身を動かすようにしましょう。
◉ステップ台(踏台昇降運動)
【メリット】
■時間や天候を気にせずできる
■負担が少なく怪我の心配が少ない
【デメリット】
■安価なものは高さの調整があまりできなかったり、安定性に問題があるものも。
■振動や騒音が出るので防音マットが必要
■思ったより大きいので収納が不便
【効果的な使用方法】
軽く息が上がる程度(運動しながら会話できるくらい)のスピードで、20分以上やるようにしましょう。
【選ぶポイント】
有酸素運動は全身を動かす方が高い効果を得られるので、足を動かすだけでなく腕もしっかりと振り、全身の筋肉を使うイメージで行いましょう。テンポよく、リズミカルに行うこともポイントです。
4.どんなダイエット器具でも、やせるためには継続と習慣化が必要です!
どんなダイエット器具でも、継続してやり続ければ効果は出ると思います。その一方でダイエット器具を使った運動は単純動作が多いため、飽きてしまう人が多いのも事実。一番大切なのは、継続してやり続け、習慣化できるかどうかです。人の行動が習慣になるまでには100日かかると言われているので、楽しみながら毎日続けられる工夫をしてみましょう。習慣化する頃には、着実に効果が現れると思いますよ。
5.手間も器具も必要なし! 毎日できないトレーニングより「ながら運動」を!
とはいえ、今まで運動する習慣がなかった人が急に頑張って運動すると、筋肉痛で次の日には挫折してしまったり、すぐに効果が出ないため途中で断念しやすかったりと、頑張れば頑張るほど挫折しやすい傾向にあります。無理に頑張るのではなく、継続して続けられるものが本当のダイエット。器具を購入する前に、まずは下記の中から毎日続けられそうなものを選び、1つでも良いので実践することから始めてみませんか? 毎日できないトレーニングよりも「ながら運動」を生活に取り入れる方が、確実にダイエット効果が期待できると思いますよ。
◉おすすめの「ながら運動」
- シャワーを浴びながら、かかとの上げ下げ運動
- テレビを見ながら、かかとの上げ下げ運動
- 歯磨きをしながら、かかとの上げ下げ運動
- 歯磨きをしている間、スクワット運動
- 歩く時は姿勢良く、大股で歩く
- エスカレーターやエレベーターを使わず、階段を使う
- 電車で座っている時に意識して膝をくっつけるようにする
- ふだんから背筋を伸ばし、お腹にギュッと力を入れる
- 会社の行き帰りに少し余分に歩く
- 椅子には浅く座り、背もたれを使わない(猫背にならないよう姿勢を正す)
- 1駅分歩く
- 座った状態で足踏み運動(背筋を伸ばし、片足ずつゆっくり上下させる)を左右交互に15回ずつ
- 入浴中、両肩の上下体操や、前後に肩回し運動(20~30回)
- 寝る前や朝起きた時に、布団の中で片足をゆっくり上げ下げ(左右交互に10回ずつ)
- 寝る前や朝起きた時に、仰向けになり両膝を立てて(お尻とかかとの間が30cmくらいがベスト)、お尻をゆっくり持ち上げ、ゆっくり下ろす(20回)
6.やせる習慣を身につければ、無理に努力しなくてもやせられます!
継続できないのは意志が弱いからではなく、やせる習慣が身についていないからと言われています。逆に言えば、やせる習慣を身に付ければ、無理に努力しなくても結果的にやせられるということです。
「ながら運動」もストレスになっては続かないので、慣れないうちは気がついた時にやればOK! 日々の積み重ねが結果的に大きな成果につながります。ぜひ試してみてください。